童友社「カラフルキュートタンク M4 シャーマン 」レビュー

童友社「カラフルキュートタンク M4 シャーマン 」レビュー

2019/05/28

  • 作例・レビュー

 

童友社「カラフルキュートタンク M4 シャーマン (アメリカ)」

 

童友社から発売中のカラフルキュートタンクシリーズより、 M4 シャーマン です。接着剤不要のスナップフィットでカワイイ戦車が組み立てられるこのシリーズ、製品自体は中国の模型メーカー「新時模型」のプラモデルを日本語パッケージ版として販売するもの。

 

 

 

箱を開けてみると日本のプラモデルではあまりみられない構造の折箱になっていました。いや、中国系のプラモデルでもこういうのは見た覚えないなあ。プラモデルに対するアプローチが、ちょっと変わったところなのかもしれません。とはいえ頑丈ではありますし、製品保護の観点からはむしろ喜ばしいものか。

 

 

 

車体上部パーツ。シャーマンの形式といっても色々ありますが、M4A3あたりをモチーフにしているようですね。シャーマン道の人ならもっといろいろ情報を読み取れる……かしら?

最近はディフォルメ戦車の模型というのも国内外からいろいろ出ておりまして、なかにはパステルカラーの製品も、他に例があります。しかしピンク色の戦車を見てもちっとも驚かなくなったのは、これはやっぱり「ガールズ&パンツァー」のおかげでしょう。いや、タミヤのランドローバー・ピンクパンサーのしわざかも知れませんが(笑)

 

 

 

車体下部パーツを見るとVVSSサスペンションの一部が一体化されています。実際のM4シャーマンでは片側3基で構成されるとこを、ひとつ減らして片側2基にアレンジ。転輪の数を減らしてディフォルメするというのもデザイン手法としては定番でありまして、モンモデルのWWTシャーマンがVVSS片側1基という大胆な省略をしていたのも記憶に新しいところ。あちらにくらべると落ち着いた形状だとは言えましょうか。

 

 

 

砲塔パーツも一体成型で、ハッチ類の可動などはありません。

 

 

 

不思議なことにこちらのランナーは「G部品」となっています。AとかBじゃないのよね。

 

 

 

Gの次はEかと思いきやこちらは「M部品」であります。シリーズ4点で通し記号になっているのか、それにしてもGとMってなんだろう?

 

まさかゼネラルモータースかな?

 

いや……まさかそんな、ねぇ……

 

 

 

小袋の中には金属シャフトと「T部品」、そして可愛らしい動物キャラクターをあしらったデカールが付属。これ、デカールは専用のデザインなんですね。しばしばこういうのって共通版下使いまわしみたいなこともありますが、丁寧なことです。

 

 

 

組み立て説明書はフルカラー、すべて日本語で記述されています。こういうところにも力の入れようが見て取れます。

 

 

 

履帯ですが、可動式の物が組立て済みで封入されているとの話が新製品案内当時にありまして、それがどんなものなのか、実はそれが見たくて今回のレビューになってたりします。最近では3Dプリンタを使って「最初から連結された可動する履帯」を製造することも可能ですし、中国伝統の人海戦術で組み立て済み履帯を同梱するのも不可能ではありますまい。では今回のカラフルキュートタンクではどんな仕組みになっているのか。

 

※なお背景用紙と「保護色」なことになっているのは何も考えずにシャーマンを選んだヤツが悪いのです。責任者誰だよ!俺です!!

 

 

 

おわかりいただけただろうか。

なお保護色(ry

 

 

 

意外!それは髪の毛ッ!

 

髪の毛じゃネーヨ(#^ω^)ビキビキ

 

アッハイ、シテレシマシた。ジョジョネタも1部ベースはそろそろ通じなくなるご時世でした。ご覧の通り紐というか糸で縦につながれていて、ひとちひとつの履帯同士は、実は結合していないのですな。可動式キャタピラというのもいろいろありますけれど、こういう仕組みは初めて目にするものです。実際の履帯の構造とは全く違うものなのですが、アクション重視ということならばこれで十分作動するのか。いやー大胆な発想で、これには驚かされました。

 

しかしこれ、ひとつひとつを手作業で通したのでしょうか?いや、インサート成型なのかな??どっちにしても、なんかすごい話だけどな……

 

 

 

キット内容を把握したので、それでは組み立てを始めて行きます。先に書いたとおり接着剤不要のスナップフィットではありますが、バンダイ製品のようなスムーズさは流石に求められないので、ドリルやカッターを用意して多少は加工しながら組んで行かれると良いでしょう。中国系の模型メーカーではもっと大手のところでも、スナップフィットに関してはまだまだ日本製には及ばない例がみられるものです。

 

 

 

車体右側の起動輪とシャフト部分の接続(M4とM6)に関しては接着してしまいました。このほうが頑丈で、なにかとうまく行きます。

 

 

 

VVSSに転輪を挟み込んで組んで行きます。基部が車体と一体化されていることで、水平と強度を保てる構造なんですな。頑丈な作りというのは壊れにくいものですから、お子様が手に持ってガシガシ遊んでも安心。というつくりか。

 

 

 

車体後部には排気管があります。この辺はディフォルメモデルだと省略されそうなものですが、こうしてしっかりパーツ化されているのは嬉しいところですね!

 

 

 

車体上面は吊り下げ用のリングが差し色のワンポイントになってます。砲塔取り付け基部がなにか波打っているかのようなカタチをしているのは、砲身可動ギミックのためのもの。

 

 

 

防盾パーツの裏側にはスプリングが配されて、これと内部に突き出たG13パーツが車体上部のナミナミとうまいこと作用することで、砲塔を旋回させると同時に砲身が上下するギミックなのです。なのです。

 

なのですが、

 

ごめんなんかうまくいかなかったの(´・ω・`)

 

 

 

と、ともかく砲塔はこれこの通りちゃんとカタチになりましたよッ!ローバスル砲塔でこの砲身の太さは105mm砲装備と見ました!!どうですか!!!(早口)

 

 

 

(人´∀`).☆.。.:*・゚

 

 

 

車体後部にデフレクターまで装備してるのは驚きました。別にこれが無くても「戦車らしさ」には困らないはずですが、こういうところをちゃんと作っておくことでディフォルメモデルにも実感は増し、リアルな方向への発展性も持たせることができるのでしょう。

 

 

 

履帯ですが、車体の方に巻き付けてシャフトを通すべしと説明書にはあります。(注意:ペンチなどの工具を使って差し込みましょう)とあるように、ちょっとここは大変そう。なのでアッサリと取説の手順を無視して0.5mmの真鍮線で接続、いったん起動輪を取り外して再度履帯ごと取り付けるという、たいへん大人気無いことをしています。いやー、説明書の手順だと絶対無理じゃないかと思うんですが、世間では普通に組み立てられてる方も多いようで……

 

 

 

デカールを貼って完成となります。日本の模型メーカーでは年少者向きの製品に水転写デカールを用いることはまず無くなりましたが、しかしそんなに難しいことでしょうかしら?位置決めの修正がし易かったり、利点も多いと思うのですがね。「M4sherman」の文字が全然見えないのは、これはデザインの問題だ……

ところでこのスカーフを巻いたシロクマ(イヌかもしれない)の絵、むかしタミヤのシャーマンにデカールが入ってた “CLASSY PEG” 号のパロディじゃないかしら?

 

 

 

だとするとこちらサイドの顔も「前向き」なほうが良いんじゃないかと思うのですが、そこはあまり深く考えないでおこう。パロディだと決まったわけでもないですし(^^;

 

 

 

星の代わりに(?)魚を図案化したデカールがたくさん入っているのは、これは間違いなくシャーマンを製造したフィッシャー社のなにかその……なに?

 

 

 

 

以前組んでみたフジミのちびまる九七式と比べてみると、大きさにこれぐらいの違いがあります。むしろこのサイズ差は実際の両車のボリューム感にはぴったりで、例えばハードに仕上げてジオラマ作ってみたもいいかもしれません。実際、そういう仕上げに耐えうるポテンシャルもあります。 (※外部サイトにリンクしています)

 

とはいえ、簡単な構造で履帯が可動するこのカラフルキュートタンクシリーズは、やっぱり「動かして楽しめる」ことに大きなアドバンテージがありましょう。ブンドド主体とでも言うべきか、手で持って前後にガラガラ動かしていると、我を忘れて没入します。仕事の悩みや将来の不安、社会問題など全部溶けてなくなる(なくならない)。

(※音が出ます)

 

 

 

なくなる(なくなる)

 

 

一点希望を述べれば、砲塔ハッチはやっぱり別パーツ化されているとありがたいですね。可動でなくとも別体であれば、そこに可愛い動物フィギュアを乗せたりシ〇バニア機甲師団を編成したりできるかもだ。むろんこの状態のままでも動物フィギュアを乗せることは出来ますが、

 

 

 

 

 

 

 

……無理があり過ぎる _:(´ཀ`」 ∠):_

 

 

 

以上カラフルキュートタンクシリーズ、M4シャーマンでした。デスクトップアーミーなんか結構似合うんじゃないかしら。そしてたぶん、中国の模型文化には子供向けに軍事・兵器関連の製品を作ることにタブー視や躊躇するものは無いんだろうなあと、なんとなく思うところで。