タミヤ「1/35アメリカ空挺戦車 M551 シェリダン(ベトナム戦争)」レビュー

タミヤ「1/35アメリカ空挺戦車 M551 シェリダン(ベトナム戦争)」レビュー

2018/11/30

  • 作例・レビュー

 

タミヤ「1/35 MM アメリカ空挺戦車 M551 シェリダン (ベトナム戦争)」

 

タミヤ1/35ミリタリーミニチュアシリーズ、M551シェリダンのキットレビューです。すでにイベントやアンテナショップなどで先行販売され模型誌各誌でも紹介されていますが、正式な発売日はまだ決まってないのですね実は。今回のキットレビューではメーカー頒布サンプルを使用していますが、正式販売時には変更されている点がある可能性もあります。白箱のラベルに書かれている3700という数字も正規商品版では変更されると思われますのでご注意ください。

 

※12/4追記:正式発売日が2019年1月に決定しました。お買い物はこちらからどうぞ。

 

結構な数の完成品、作例画像をネットで目にしているのでやや今更感が無きにしも非ずではありますが、しかしこのキット内容はなかなかのものです。購入を予定されている方もむしろあまり興味がないという方でも、詳細をご確認いただければ幸いであります。

 

 

 

Aランナーは転輪と部分連結履帯を中心としたパーツで構成され2枚入りです。なおサンプルの成形色はグレーですが、製品版はおそらくODでしょう。

 

 

 

Bランナーは車体上部パーツB1のみで構成。スライド金型を使用して側面ディティールも造形されています。

 

 

 

Cランナーは砲塔関連の小パーツを中心にしたもの。

 

 

 

Dランナーは車体下部や砲塔などの比較的大きなパーツを集中させた構成です。大きなものは大きなものでまとめたほうが、なにかと作業性は良いですね(おそらく生産過程でもその方が効率良いでしょうね)。

 

 

 

Eランナーですが、ここはフィギュアをはじめ「ベトナム仕様」とするためのパーツが集中しています。このひと枠だけ差し替えればバリエーション展開が可能な配置になっている……とはいえバリエーションが出そうで出ないというのは、タミヤではよくあること( ˘ω˘ )

 

 

 

Gランナーはクリアーパーツ枠です。この時期の戦車は大型のサーチライトが目立ちますね。そのためのレンズやビジョンブロックなどのパーツが配置されます。

 

 

 

デカールやメッシュ、ポリキャップなどです。マーキングは2種類で、時期の異なるそれぞれの車両で若干仕様が異なりますので、組み立て前にいちど説明書を熟読すると良いでしょう。今年はタミヤMM50周年で「作る前にお読みください」おじさんをそこかしこで散見したように思いますが、ああいうキャッチーなキャラクターも大事な要素なので、復活してほしいですねえ……

 

 

 

組み立て説明書と実車解説、カラー塗装ガイドが付属するのは標準的な内容ですが、戦車本体の塗装はオリーブドラブ1色なので塗装ガイドにあまりありがたみが無い(笑)

 

 

 

ところが同じペーパーにアメリカ陸軍元特技兵ダグ・キビー(Doug Kibbey)氏による「私とシェリダンのベトナム追憶記」という一文が寄せられていて、ベトナム戦争で実際にシェリダンに搭乗されていた方の貴重な証言となっています。これはタミヤ製品でもなかなか無いことで、まだ当事者の声を直接聞くことができて、当事者もそれを発信できるベトナム戦争の距離感ですかね、そういうものを感じます。運用の実態や野戦改修の状況など、製作のヒントになりそうなことがいくつも書かれています。読み応えあります。

 

 

 

パーツの切れ味のよさは今さら何をか言わんやのタミヤクオリティではありますが、ますます鋭く研ぎあげられているのを見て取れます。

 

 

 

特に近年、非常に品質の向上した付属フィギュアのディティールは絶品で、レジンキットと見紛うどころか平凡なレジン製品よりもはるかにクオリティの高いフィギュアがインジェクションパーツで手に入ります。いやはやとんでもない時代だ……。

 

 

 

ちょっと興味深いのはM2重機関銃で、どこにでも転がってるような印象有るパーツですが、今回は新規造型。かつ、

 

 

 

EランナーとCランナーに部品が別れて配置されています。だいたいM2重機関銃は機関銃単体でランナーをひと枠起こしてそこだけ使いまわせるような設計をする(最近のタミヤWW2キットだとAAランナーで入ってますね)ものですが、敢えてシェリダン専用設計でやってるわけです。むろん同じ「M2重機関銃」とはいえ時期や地域によって細部は異なり、自衛隊の16式機動戦闘車なんかでも既存のパーツを利用せず専用設計でやってるんですが、このシェリダンの場合はEランナーを差し替えればシェリダン本体だけでなくM2重機関銃にも仕様の変化を持たせやすいのだろうナーと推察します。暗視装置つけるとか出来そう。本当にやるかどうかは知らないけど(えー)

 

 

 

そしてこのキャタピラの自然な垂れ下がりを造形するためのAランナー大外のこの!曲線が!ラインが!エロいな!!そういう話をあんまりやり過ぎるとランハラ(ランナーハラスメント)を訴えられかねないので自重。どんなハラスメントだ。

 

それでは以下組み立て説明書の手順に沿って見て行きます。

 

 

 

1:車体下部の組み立て

 

最近バスタブ型の一体成型シャーシーって減りましたねえ。なんてことを思いながら組んで行きます。底面部分D8パーツにはドリルによる開口指示があるのでお忘れなきよう。ここだけでなくこのキットかなり穴を開ける作業が多く、A/Bどちらの仕様で作るかにもよって変わってくるのでご注意ください。なお今回は比較的初期の状態となるAの「第25歩兵師団第4騎兵連隊第3大隊 1969年 ベトナム」の仕様で組み立てています。

 

 

 

2:フロントパネルの取り付け

3:増加装甲板の取り付け

4:リヤパネルの取り付け

 

車体下部の小パーツ群をそれぞれ取り付けて行きます。

 

 

M551シェリダン戦車は一連のアメリカ戦車の中でもかなり独特な設計がされてるので、サスペンション基部なども他で見ないような構造になります。同時代のM48パットンなどとも違う(設計したところが違うんで当たり前ではある)ので、新鮮な気持ちで製作出来てそれは楽しいことですね。

 

 

 

増加装甲板は地雷避けに操縦席付近を守るものです。ベトナム戦争中、北ベトナム軍はアメリカ撤兵までは機甲戦力を展開しなかったので、アメリカ軍の戦車の敵はまず地雷、ついでRPGなどの携行対戦車兵器でした。なお増加装甲を取り付けるとドライバーのエスケープハッチ(撮影忘れましたがディティールがあります)が塞がって困りものですが、ちょっと考えてみると地雷を踏んだら車体には大きな穴が開くので、ドライバーはそこから出てくれば良いのです。バッチリです!(バッチリじゃない)

 

 

 

5:サスペンションアームの取り付け

 

説明書にもありますがA7とA5の取り付けには注意してください。しかしシェリダン、思いのほかデカいですね。「軽戦車」というイメージがあったんでもう少しこじんまりしたイメージあったんですが、実際に組んでみるとM4シャーマン中戦車よりも大柄です(時代が違います)。

 

 

 

各サスペンションアームの取り付け位置もおなじ高さで揃うよう注意が必要なんですが、まーだいたい吸い付くようにハマります。A13とA14の取り付けなんかは一見なんのガイドも無いようなところにびっくりするほどぴったりハマる。人間よりも社会に適合できそうで困る(困らない)。

 

 

 

6:アイドラーホイール ロードホイール ドライブスプロケット

 

それぞれ組み立てます。ロードホイールは実車ではリップ部分が一段凹んだ形状なのですが、残念ながらそれは再現されていません。ファインモールドの61式戦車みたいな分割にすれば出来そうなものですが、そこはコストとの兼ね合いでしょうね。61式ほど深く凹んでるわけでもないですしねー。

 

 

 

ドライブスプロケット(起動輪)の形状がこれまた独特で、こういうカタチを他で見たことがありません。他にあったら教えて下さい。

 

 

 

8:履帯の取り付け(左側)

9:履帯の取り付け(右側)

 

シングルピンでセンターガイドが二列、履板にはゴムパッドが直接焼き付けられたタイプの履帯です。取り付け自体は説明書の手順通りなのですが、今回は後々塗装することを考えているので、一部を仮止めのいわゆる「Cの字」組みでやってます。あんまり大きな声じゃ言えませんが組付けた後に見直したら 左右で向きが逆になってました。 皆さん、説明書はよく見ましょう。何度も、何度でもだ。

 

 

 

10:車体上部の組み立て1

11:車体上部の組み立て2

これがなにかというとドライバーフィギュアの接続基部となるパーツです。ポリキャップ小を埋め込むのですが、その際ポリキャップに切り込みを入れるよう指示があります。あまり見覚えのない作業ですが、これが結構大事っぽいぞ。

 

 

 

車体上部の張り出し部分にはスキマ隠しのフタが付きます。

 

 

 

C1の取り付けは車体に対して垂直になるような指示がありますが、これ消火器のレバーで(だからフラットレッドで塗るわけですね)角度はあんまり関係ないんじゃないかしら?この辺の細かいディティールは Toadman’s Tank Picture のCD-ROM写真集がリーズナブル且つ画像数多くて良かったんですが、さすがに今は絶版ですねー。メーカーサイトからDL出来そうなんだけどよくわからないのでURLは遠慮しておきます……。

しかしこのサイドパネルのリベットの感動的な雑さ加減はキットパーツにも斯くの如くに健在で、やはり厳かな感動に震えます。

 

 

 

12:ドライバーズハッチ

 

ご覧の通り回転式で開閉します。正面3つのビジョンブロックにはクリアーパーツがちゃんと用意されていますが、塗装を考えてまだ未接着のままで。ここに限らずクリアーパーツを使う個所はあとから処理しやすいようになっていてその配慮が大変ありがたく思います。このハッチも車体にはポリキャップを介して接続されるので、取り外しが自由なんですね(その際にあらかじめPCに切れ込みを入れたことが、効果を発揮するわけです)。

 

 

 

13:ドライバーズハッチの取り付け

 

ここはむしろ「ドライバーの組み立て」と言ってもよい行程です。半身像のドライバーフィギュア、胴体部分は前後に二分割されてかなり複雑なラインで接着していくのですが……

 

 

 

ビックリするぐらいピッタリ合います。

 

いやビックリした。ホント驚いた。サングラスをかけた黒人兵士の造型が若い頃のサンプラザ中野に見えるのも驚きましたが。が、一見スキンヘッドに見えるのはヘルメットを被らせるためで、後頭部にはちゃんと髪の毛のディティールがあるのでご注意(w

 

でそのヘルメット(タンカーズヘルメット)を被らせると、

 

 

 

ビックリするぐらいピッタリ合います。

 

かつ「隙間」が、ちゃんと空くのですね。赤く囲った部分に空間の余裕ができるというか、ムクのカタマリを頭に乗せているのではなく、中空のものをすっぽりと被っている。最近のタミヤのフィギュアはスゴイスゴイと聞いていましたが、いざ組んでみると本当にすごい。驚きました。ドライバーにヘルメット被らせると若い頃の笑福亭笑瓶みたいに見えるのも驚きましたが(タミヤの設計担当の方のツイートによると「映画によく出てくる陽気だけど口が悪い方のアフリカ系アメリカ人」がイメージで吹替えは下条アトムらしい)若者よ、こういう話にもちゃんとついてくるのだ。

 

 

 

そして組み上がったドライバー氏を車内に差し込むとこんな感じに。

 

 

 

ハッチを閉める場合はフィギュアを取り外す必要があります。その際はハッチも取り外した方が確実でしょう。付けたままでも出来ないことは無いんですが、そのためのポリキャップなんですね。なおドライバー氏自身もポリキャップで車体と接続されるので、右に左に身体を動かすことが可能だYO!シャカシャカ、シャカシャカ(DJ風)

 

 

 

14:車体部品の組み立て

 

水上航行時の浮航ベーンを組み立てます(不幸ベーンってなんだよこの変換)。Aの仕様でワイヤーネットを取り付ける場合はリベットを潰すかたちでドリル開口します。実車もリベットを利用して取り付けていたんでしょうね。

 

 

 

15:車体部品の取り付け1

浮航ベーンと同時に前照灯などを車体に取り付けます。クリアーパーツG2によるレンズとライトガードは、操縦席ハッチペリスコープ同様未接着で進めて行きます。クリアーパーツでもないA12(ブラックライトですね)とC9(乗員用ヒーターの排気管なんだってさ!)が無いのは、単に取り付けを忘れただけだったりする……

 

 

 

16:車体部品の取り付け2

17:車体部品の取り付け3

 

車体後部にOVMツール類などを取り付けます。この際エンジンデッキのグリルにはメッシュを切り抜いて取り付ける指示がありますが、こちらは後日発売予定のエッチングパーツを取り付ける予定なので装着せずに先に進めておきます。

ちなみにC5パーツが排気管で、こんなところに突き出してるのがおもしろいですね。実車ではここだけ質感が違っていて(鋳造?)、ちょっとしたアクセントになりそう。

 

 

 

18:車体上部のとりつけ

 

それなりに気分が向上するパートです(笑)

 

 

 

車体の前後には泥除けのマッドフラップが装着されますが、かなり内側に傾斜した配置で、こういう物も他に例を知りません。戦車よりは自走砲やAPCなどの装甲車両を確認した方がいいのかな?

 

 

 

19:ワイヤーネットの取り付け

 

フレームのパーツとメッシュを用いて加工します。ここもエッチングを使いたいのでとりあえずはこのままで。前述ダグ・キビー氏の追憶記によると前面にロケット弾対策として張られた金網によるスクリーンは、樹木に接触して簡単に破損してしまうため、1971年までにはほとんど取り外されていたようです。代わりに普段は巻いた金網を車両に搭載し、野営の際にはそれを周囲に展開して防護を図るような処置が採られていたとのことで、タミヤのM113ACAVにはそのためのナイロンメッシュが同梱されているので、このシェリダンにも使えるはずです。ご参考までに。

 

ここまでが車体の組み立てパートとなります。全部で38行程ある中のちょうど折り返しですね。上手い配分だなー。

 

 

 

20:砲塔の組み立て1

21:砲塔の組み立て2

 

砲塔の組み立てパートで非常に重要な位置を占めるのがこのパーツです。C52~C55とポリキャップ、金属製シャフトで構成されるシリンダー状の構造物。これが何をするかと言えば

 

 

 

砲身パーツC69の横に突き出してるピン状の箇所と、砲塔底面に装着したC49パーツを先程のこれで連結させます。

 

 

 

こんな感じになりますね。このシリンダーで砲身の俯仰をコントロールします。いやー、こういうギミックは初めて見ました。一般的には砲耳部分の受けにPCを仕込んでやるものですが、この新機軸は面白い。むろん保持力や作動の確実性のためにあるものなのでしょうが、なにやらメカメカしいところが組んでて楽しいのです。そーゆーの、大事大事。

 

ホビーショーで初めてランナー見たときからこの砲尾部分の謎のピンは気になっていましたが、こういうことだったんですねー。

 

 

 

22:砲塔の組み立て3

 

砲塔上面パーツD10にザクザク穴を開けて行きます。口径は4種あるので注意してください。特にいちばん細い0.5mm径の開口部は位置決めを慎重にやらないとあとで困ります(伏線)

 

 

 

23:砲の取り付け

 

砲身のその他補器類を取り付けます。砲身はメタルパーツの使用を予定していますから差し込むだけにとどめておきます。

 

 

 

さっきの砲身俯仰ギミックが凝ったつくりなのはメタル砲身使用が前提の設計なんでしょうが、しかしキットのプラパーツのままでもライフリングがモールドされていたりと十分な内容ではあります。

 

 

 

24:弾薬箱の組み立て

25:サーチライトスタンド ジェリカン

 

砲塔周囲の小物類です。弾薬箱は3種類あるので間違えないよう注意しましょう。実はひとつ間違えたんですが、まあバレずに済むでしょう……。

 

 

 

26:砲塔部品の取り付け1

 

砲塔左側面の小物類です。見ての通りほとんど機銃弾薬箱なので、行程22で全部穴あけしなくても良かったかなあ。常に予備弾薬満載ということもないでしょうしね。

 

 

 

27:砲塔部品の取り付け2

28:砲塔部品の取り付け3

 

砲塔右側面の小物と後部のラック、車長キューポラなどを取り付けます。キューポラには合計10個のビジョンブロックがクリアーパーツで用意されていますが例によって保留。装填手ハッチは開閉します。

 

 

 

29:右側スモークディスチャージャー

 

これもまたタミヤ初の試みでしょう。左右で8基あるランチャーは同一形状のものがそれぞれ異なる角度で砲塔に装着されます。それを再現するために、ランチャー自体は同じE36パーツを8個使用し、装着位置と角度の違いはそれぞれ異なる取り付けパイロン(と言うのだろうか?)で砲塔に接続させます。

 

 

 

その際非常に似通った形状のパーツが混在するので、このようにR/Lと数字のモールドされたタグが付いてます。それを切り取って、

 

 

 

このように砲塔に装着していく。ひとつひとつ順番にやって行けば悩むことなく自然に取付角度を変えられます。

 

 

 

作業後は切り飛ばされたタグが残るこんなイメージ。普通はパーツそのものに(見えない位置に)直接番号を彫刻したりするものですが、サイズの問題もあってこんな方式を採用したのでしょうか?いや、むしろ積極的に組み立て易さを追求したのかな。いずれにしろ初めての体験!初めての興奮!!設計上のイノベーションを!!!十分感じさせるものです!!!!

 

 

 

31:左側スモークディスチャージャーの取り付け

 

右側と同様です。2度目なのでもう興奮しません(冷めやすい)。しかし完成すると全然見えなくなる部分にこの力の入れようはすごいなあ。

 

 

 

砲塔の全体形状が見えてきたので上面から撮ってみます。左右非対称の複雑な砲塔形状はシェリダンの魅力がいちばん詰まったところです。それまでのアメリカ軽戦車の構造とは全然違いますし、同時代の他の米軍中戦車とも違うライン。その後のアメリカ軽戦車とは、

 

……うん、その後のアメリカ軽戦車の話はやめよう(´・ω・`)

 

 

 

32:キューポラ

33:サーチライトの組み立て

 

車長キューポラはA/Bそれぞれで防盾の配置・形状が異なります。このあたり、近年の中東地域における米軍車両の変化を先取りと言うか、アメリカ軍はいつの時代も似たようなことしてるんだナーと、思わずにはいられない。サーチライトはカバーの有無で2種類選択、レンズ部分のクリアーパーツは(以下同文)

 

 

 

車長ハッチは開閉選択式です。他の2か所が可動するのでここも頑張ってほしいものですが、さすがにサイズが限界か……軸を通す加工はそれほど難儀ではないと思いますから、初めての方でも挑戦してみてはいかがでしょうか?ここまでの行程でずいぶんドリルを使っているはずですし。

 

 

 

34:砲塔部品の取り付け4

 

キューポラとサーチライトを取り付けます。砲塔吊り下げリングA1パーツの周囲にパテの修正跡が見えるのは、穴開け位置が微妙にずれてたからなんだなこれが。こうやって隠すことを「恥の上塗り」と言います。誤用です。

 

 

 

35:砲塔の取り付け

 

これまで組んできた車体と砲塔をただ乗せるだけの行程ですがなんということでしょう!小一時間ほど手が止まってしまいましたムフームフフー(変な笑顔)。とはいえニヤニヤが過ぎて変なゴミが車体前部にくっついてるのに気が付かないのは、その、なんだな……

 

 

 

36:M2重機関銃

37:コマンダー ローダー

 

それぞれ組み立てて行きます。重機関銃の弾倉はただ挿し込んだだけで接着せずともぴったりハマります。

 

 

 

唯一全身像となるローダー(装填手)ヘルメットは戦車用の他、迷彩カバーを掛けた歩兵用のものも付属します。M-16ライフルとのフイット感は抜群で、トリガーに指を添える(いわゆる指トリガーではなく、発砲待機の状態)様は実に自然。

 

 

 

こちらはコマンダー(車長)です。シワの質感にご注目。M2重機関銃を正面に構えつつ、視線は注意深く右方向を警戒しています。M2重機関銃とのフイット感はこれまた抜群で、あとから握らせようとしても絶対無理。なので一度接着した腕パーツをギリギリ引っぺがして((((;゚Д゚)))

 

なので皆さん、説明書はちゃんと読んで最初から合わせて取り付けましょうね。撮影の見栄えとか考えない方がいいですからね(´・ω・`)

 

 

 

 

38:人形の取り付け

 

フィギュア乗せたら完成ですバンザイ!!なんかいろいろ仮止めだけど達成感!!!大事!!!!

 

 

 

キット付属のパーツでも弾薬箱や防盾などベトナムらしさはありますが、雰囲気出すにはもっとマシマシすると良いでしょう。幸い記録写真、資料には事欠きませんし、利用できるパーツもタミヤ製をはじめ様々に揃っています。

 

 

 

M551シェリダン軽戦車(空挺戦車)の開発と戦歴は大変ユニークで面白いものなんですが、さすがに記事が長くなり過ぎたのでみなさん、wikiとか読んでみてください。「ベトナムに持って行ったら燃焼薬莢が湿気で膨れて使い物にならない」とか「グレナダではじめて空中投下したら壊れた」とかおよそパッとしない戦歴が続きますが、1991年突如クウェートに侵攻したサダム・フセインのイラク軍からサウジアラビアを防衛した「砂漠の盾作戦」に於いて、真っ先に展開した機甲戦力は第82空挺師団のM551シェリダンでした。

 

それしか持っていける物が無かったというのはさておき。

 

 

 

車両本体の組み立て行程は非常に新鮮味の溢れる良いものでしたが、組み上げてみるとやはりフィギュアが主役だなあとあらためて思います。これはいま全世界のどの模型メーカーにも無い、タミヤの大きなアドバンテージですね。それを一層引き立たせるはやっぱりジオラマと言うことに、なって行くのでしょうか。

 

 

 

当初「ベトナム仕様」ということでシレイラミサイルが付属しないのは残念にも思ったのですが、その分フィギュアによるドラマ性とか魅力は十分有しています。グレナダ侵攻や湾岸戦争の仕様は、果たして出るんだろうか?ライフィールドモデルもアナウンスがありましたけれどね。あとすっかり忘れてましたがサーチライトと砲塔部分の電源コネクタはリード線で繋がれます。塗装したら付けよう。

 

 

 

タミヤの古い戦車シリーズやアカデミーのキット、あるいはエアフィックスの1/76など、これまでにもM551シェリダンの模型化はいくつかあったのですが、今回の新作はタミヤMM50周年に相応しい傑作モデルと言えましょう。

 

……正式発売はどうも来年になりそうな気配なんですが。

 

※前述のように2019年1月に発売決定しました。